前の記事に書いた私の予想通り、巻が高原の相棒として先発出場しました。
現地での練習内容を取材できるメディアの先発予想では「矢野」としていた向きが多かったことで、私としてはちょっといい気分でキックオフのホイッスルを聞くことができました。
もっとも巻採用の狙いがバイタルエリアでの頑張りによるFK取得というだけではないのでしょうが、巻は彼にできることを精一杯やったように思いました。後半、負傷した鈴木に当てられた交替枠は、矢野の出番に振り向けられた可能性もあったことでしょう。
それにしても高原の落ち着きぶりは別格でした。
シュート体勢に入る前の動きはもちろんですが、独特の引きずるようなドリブルなど、単なるつなぎのプレーであってもその自信の深さがTV画面からとても良く伝わってきて、ドイツで何かを掴んだことを確信しました。
気の早い話ですが、彼の大会MVPの目をもあると踏んでいるのです。ただひとつ、気がかりなのが体調でして、試合前に発熱があったとか…。初戦を引き分けてしまったことで、彼を休ませる余裕などないことが残念です。
さて、前半の立ち上がりは両チームとも主導権を握ろうとガツガツと落ち着かない展開でしたが、15分を過ぎる頃には日本のポゼッションが高まりました。
得点に至る前段では、地球よりも大きな重力の惑星でやっているかのような緩いパスがとてもよくつながり、ピッチの幅を広く使ってUAEを振り回しました。もちろん、緩いパスを回す中でとても賢く走っていたのが日本であり、たとえ省エネであっても連動した動きがありさえすれば、ちゃんとゴールに近づけることがよくわかりました。
それにしてもここまでの二試合における日本代表のサッカーの質は、UAEやカタールを凌駕していることは明らかです。ただ、勝ち点勘定はそれとは別物なのが真剣勝負の国際試合の怖いところです。
同日に行われたオーストラリアはイラクに1-3で負けたとか…。ともかくも昨年W杯の優勝国イタリアを最後まで苦しめた実績を持ち、今大会にも入念な準備をして臨んだはずのチームでも、選手たちのモチベーションが上がらなければ、このような結果が出るということでしょう (「選手の気持ちが足りないとアーノルド監督 (AFC Asian Cup)」)。
PKセット時にわけのわからないイエローカードを貰ったときの中村俊輔の苦笑は、矢部浩之にFK対決で負けたときとそっくりで、一瞬、バラエティ番組を観ているかのような気持ちになりました。