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「ポリバレント」という言葉

英語のスペルだと、"polyvarent"です。辞書サイトの記述にもある通り、化学系のテクニカルタームです。

今年の1月26日付け日経新聞に掲載されたイビチャ=オシム監督談話がきっかけなのか、サッカーと直接は関係のない企業の組織を論じたようなところでもしばしば目にするようになりました。

オシム監督はもともと数学・物理を専攻されていて、いわゆる「理系の人」なのでサッカーを論じる場合でもそうした用語が飛び出すのでしょう。

原典を当たれないので下記のブログ記事からの孫引きです。

日本人の面白さ、アンビバレントなポリバレント性に感じ入った (おことばコレクション!)

日本に来てサッカー観が変わった。が、日本に感化され同化したという意味ではない。ともに働きながら、日本人の面白さに感じ入った、ということです。何というか…日本のアンビバレントなポリバレント性に。民主主義を原則としながら天皇制があるみたいな。みんなを尊重するやり方といいいますか…

上の談話では日本人一般の特性に触れる文脈の中で使われています。この場での話の流れからすると、なんとなくオシム氏一流のリップサービスという気がしないでもありません。

「ポリバレント」を字義通り解釈すると、環境に応じて、例えば二価にも三価にもなれ、他の物質と結合しやすい物質を指すのしょう。「化学的に活性」という概念も含んでいます。

企業の組織論の中でどのようなイメージで捉えるかは自由ですけれども、「活性化」という言葉が手垢にまみれてしまった昨今、便利に使えそうな言葉ではあります。

そうした組織論はともかく、あるサッカー選手を評して「あの選手はポリバレントだ」と云うとき、その選手はどんなチーム構成であって他の選手を活かし、自分も生きる特性を有しているということなのでしょう。私などが思うに、ジェフ千葉の山岸や川崎の中村憲剛もその中に入っているのだと即断してしまいそうですが、オシム監督としてはあらゆる選手にその可能性を見ているのでしょう。

そういう意味では単純な「ユーティリティプレーヤー」とは一線を画す概念だと思うので、WikiPedeiaのこのページの説明はちょっと外しているように感じました。

オシムの言葉―フィールドの向こうに人生が見える
集英社インターナショナル
木村 元彦(著)
発売日:2005-12
おすすめ度:4.5

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