子供の頃、最後まで使えたためしのない藍色の絵の具。
ろくろく使われないまま、カチカチに固まってしまって、結局捨ててしまっていました。
ある日、絵のうまいK君にそのことを伝えてみました。K君は藍色の絵の具も他の色と同じように減っている様子だったからです。
すると、K君は「髪の毛とか描くときに黒に混ぜるんや…。」と答えてくれました。
そのときはふしぎに思ったのですが、教えてくれた通り、絵の中で黒を使うときは藍色を使うことも思い出しながら絵を書いてみました。すると、黒やほんの少しの白だけで描くよりも色に深みが出たような気がしました。
やがて、私の絵の具箱の藍色の絵の具はそこそこ減っていくようになりました。
長じて、広い面積の黒の下には青を敷いておくという印刷の常識を知るに至りました。
小学生だった当時のK君が経験から身につけたものなのか、お父さんか誰かの話を聞いてそのようにしていたのか、今となってはわかりません。
モノの使い道について考えるときにいつも思いだす記憶です。